2023年　9月家庭通信 (お知らせ)

園内で飼い始めた鈴虫の音色に誘われて、小さいクラスの子どもたちが職員室前にやってきます。静かに飼育ケースに視線を向けて耳を澄まして音色に聞き入っている子ども、羽音を立てている様子をじいと見つめている子ども、五感を使って何かを感じ取っています。

心地よい音はリラックス効果もあるので、虫の音色に心が落ち着いた気持ちになっているのかもしれません。乳幼児の時期は五感を通した刺激が一番脳に入りやすいことが脳科学で解明されています。特に、言葉を持たない時期は五感の刺激がダイレクトに脳に働きかけることができるのです。鈴虫の音色に気づいた子どもに、「リーンリーンって鳴いているね」など言葉を添えて感覚に意味づけをしていくことも重要です。

9月は暑さも和らぎ、空の青さや、雲の流れ、虫の音の変化、そして大人もうれしい美味しい秋の味覚など五感を刺激するものが沢山ある季節です。しかし、同時に夏の疲れが出やすい時期でもあります。疲れすぎると五感が鈍り、ストレスを感じやすくなるとも言われています。大人にとっても五感を通して脳へ刺激を与えることは、心身ともにストレスを回避する効果を得ることができるようです。

今月は五感通した体験を大事に、季節の変化を上手に乗り越えられるようにしていきます。

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