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家庭通信 12月号 (お知らせ)

暦の上では冬の到来のはずですが、今年は暖かい日が多く園庭で縄跳びや鬼ごっこをする子ども達の中には、自分で上着を脱いで衣服を調整する子もいます。1学期には、大人がしきりに、「上着を脱いだら?」と促していた事を思い返すと、自分で気づく事が増えて成長をしている様子が分かります。また、8月に入れ替えをした築山の土で泥んこ遊びや、泥団子作りに夢中になり、形や光沢、硬さにこだわって何日もかけて作っている子どもは、みな思い思いに試行錯誤しています。砂場のサラサラの砂と、築山の粘土質の砂の違いに気付き、より硬く固めるための白砂を探し、仲間同士で情報交換をしながらコミュニケーションも欠かしてはいません。日常の生活の中での出来事すべてが子どもの成長に欠かせない素材となっています。

【心の土台】

子ども達の成長には、背が伸びたり体重が増えたりする見た目や数字で測れる成長の他に、目に見えない心の成長も大切な事は言うまでもありません。家の基礎がしっかりしていないと、その上に立つ住居が不安定になってしまうように、心もどっしりと安定出来る家の基礎のようでないと、成長する過程で不具合が起きてしまうこともあるのです。その土台を育てる為の重要な力が今注目されている「非認知能力」と言われ以下の二つの力と言われています。その一つは、自尊心、粘り強さ、自立心、自制心、自信などの「自分に関する力」。そして、一般的には社会性と呼ばれる、協調性、共感する力、思いやり、社交性、良いか悪いかを知る道徳性などの「人と関わる力」です。この大きく二つの力が基礎となり、就学前までに育てておくことがその後の人生においての幸福度に影響があるということが、最近の調査結果でもはっきり示されています。つい早くから英語やドリルなどの学習をさせておいた方が小学校に行ってから困らないのではと思いがちですが、そうではない事がはっきりしてきていることを認識しておきたいものです。

例えば、縄跳びに取り組む子どもの育ちには、何回飛べたか、よりも繰り返し取り組んで、粘り強くやる事で達成感を持たせることを大事な視点においたり、コマ回しでも回せることだけでなく、年長組が年中組にやり方を教える過程でのコミュニケーション(人と関わる力)が子ども自身から引き出せるような大人の関わりを大事にしたりしています。ただ遊ばせていれば育つものではなく、意図的な大人の支援や適切な環境や時間があってこそ非認知能力が育つものだと考えています。そのためには職員の質の向上も欠かせません。そこで先日東京大学教授「遠藤 利彦先生」の講演に職員20名ほどで参加したり、1月4日の仕事始めも職員全員で一日研修を行うことが恒例になったりしています。こども達が生涯にわたって幸福で生きがいを持って歩んでいかれるために、職員の質を向上させることも大事にしています。



2018年12月3日

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